2012年12月31日月曜日

■セガサミーグループ 被災地でクリスマスイベント サンタに扮してプレゼント

12月15日に宮城県東松島市の仮設住宅自治体が主催する「クリスマスイベント2012『セガサミーグループがやって来る!!』」が矢本運動公園内武道館で行われた。セガサミーグループはこのイベントの趣旨に賛同し、UFOキャッチャーや爆丸、ガールズホビー、ダーツ、スマートボールなど同グループのコンテンツを多数提供した。
当日は生憎の雨模様だったが、仮設住宅で暮らす住民約200人が会場に訪れ、思い思いにゲームを楽しみ、笑顔がはじけた。
同グループでは被災地支援に積極的に取り組んでおり、これまで同グループの社員293名がボランティア活動に参加。各種イベントへのコンテンツ提供も行ってきた。
東松島市で行われるクリスマスイベントへの協力は2回目。

[写真=セガサミーグループの社員がサンタの衣装で来場者をもてなした]
〔週刊アミューズメントジャパン1/7号に掲載〕

■全日遊連加盟営業店舗 店舗数減少も設置台数は増加

全日遊連の発表によると、2012年11月末時点の全日遊連加盟の営業店舗数は1万1155軒。前月末から12軒減少した。設置台数は、パチンコが増加に転じ、パチスロも約8000台と増加幅を広げたため、総台数は422万4665台で前月から約1万3000台増加した。

〔週刊アミューズメントジャパン1/7号に掲載〕

2012年12月27日木曜日

■RSN相談件数増加 依存問題啓発の取り組みが浸透

業界団体が積極的にぱちんこ依存問題の啓発に取り組んだことで、リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)への相談件数が急増。改めてRSNの役割に注目が集まっている。そのRSNが認定NPO法人格の認定取得に向け、パチンコ・パチスロ産業21世紀会に協力を要請した。認定要件をクリアするため、ホール団体が中心となって動き始めた。

リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)への相談件数は、昨年10月に月間343件に上り、前月より108件増加。RSNのホームページのページビューも10月時点で13万5700と、前月より7670増加した。
RSNの西村直之代表は、相談件数が急増した要因として、「ホール内の様々な場所に、のめり込み問題を啓発するポスターやステッカーなどが掲示されるようになったことで、ようやく来店者に気付いてもらえるようになったのではないか」と推測する。
ホール団体では昨年6月以降、のめり込み問題の啓発を強化。全日遊連が機関誌『遊報』に同封して全国のホールに配布しているポスターの掲示を強力に推進しはじめたことで、RSNへの相談件数は徐々に増加した。
9月初旬には、都遊協と全関東連の依頼を受けて東遊商が制作した、のめり込み問題を啓発するビラを入れたポケットティッシュを1都10県のホールに送付。ホールは景品カウンターなどに置いた。全日遊連では、一般向けホームページを開設している33の各都府県方面遊協や、傘下組合ホールに対して、RSNのホームページへリンクするバナーをホームページのトップに貼るよう要請。
日遊協は台間に貼る、縦6センチメートル、横12センチメートルの啓発ステッカーを3000シート(1シート6枚)用意し、10月に会員ホールへ2シートずつ配布した。
 西村代表は「業界団体の取り組みによって相談件数が増えたということは、これまでの私たちの情報発信が十分ではなかったということ。依存問題に悩んでいる人が多いことが分かった今こそ、今後の取り組みについて真剣に議論すべき時期だ」と語る。

2012年12月25日火曜日

■セガサミーHD 軟式野球大会に特別協賛 セガサミー野球部が指導

セガサミーホールディングスが特別協賛する『第4回セガサミーカップ学童軟式野球大会』が11月24日、25日の2日間にわたって東京・八王子のセガサミー野球場で開催された。
東京都学童野球のレベルアップを目的とした本大会には、東京都軟式野球連盟の各ブロック代表7チームに前年度優勝チームを加えた8チームが出場。熱戦を繰り広げた。
大会初日には、野球教室も同時開催され、セガサミー野球部が出場チームを指導。体の動かし方、目線、ボールの捌き方などを指導した。

■NEXUS 日赤飛行隊ヘリと合同訓練 本社から店舗に物資輸送

関東でホールを展開するNEXUS(本社/群馬県高崎市)は6日、日本赤十字社群馬県支部と合同で広域災害を想定した「赤十字飛行隊連携訓練」を実施した。
訓練は、首都直下型地震が発生し、『D'ステーション旭店』(千葉県旭市)との連絡が不通になったという想定で実施された。衛星電話を使用して状況確認を行いながら、救援物資を本社から『D'ステーション旭店』に輸送した。

[写真=本社でヘリへの物資の積み込みが行われた]
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/24号に掲載〕

■NEXUS 交通遺児に100万円

NEXUS(本社/群馬県高崎市)は10日、県内の交通遺児に奨学金を給付している佐藤交通遺児福祉基金にD'ステーションチャリティー基金より100万円を寄付した。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/24号に掲載〕

■永伸商事 インドネシアの震災孤児を支援

兵庫県や大阪府でホールを展開する永伸商事(本社/兵庫県尼崎市)は11月19日、インドネシアから訪日した子ども達6人を招待し、『アチェ、子ども達との夕食会』を開催した。
同社では、2004年12月に発生したスマトラ沖地震で被害のあったインドネシアのバンダ・アチェの災害孤児を支援するNPO法人・良心市民の会を2005年からサポートしており、これまで奨学金の支給や、無料の語学スクールの運営などを行ってきた。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/24号に掲載〕

■ユニバーサルエンターテインメント 視覚障がい者のレースに特別協賛

ユニバーサルエンターテインメントは9日に開催された「第30回 JBMA神宮外苑ロードレース」に特別協賛した。主催は日本盲人マラソン協会で、視覚障がい者と市民ランナーが参加する大会。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/24号に掲載〕

2012年12月20日木曜日

■パック・エックスが講座開催 店長のステップアップに

パック・エックスは、オールマイティに業務をこなせる店長へのステップアップをサポートするセミナー「パチキャリアカデミー」を開催する。
約半年間のプログラムで、マーケティングや労務コンプライアンス、リーダーシップなど8つのテーマを学ぶことができる。テーマ毎に専門の講師が解説するほか、グループディスカッションによって理解を深められる内容だ。
「パチキャリアカデミー」開始は来年1月15日より。問い合わせは下記まで。
[パック・エックス]
https://www.ssl-system.com/~pac-ex.com/academy/
〔週刊アミューズメントジャパン12/24号に掲載〕

2012年12月17日月曜日

■警察庁:政令の一部を改正、手数料など変更へ

警察庁は12月14日付けで「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令の一部を改正する政令案」を警察庁HPに公示した。それによると、遊技機の認定や型式の検定、指定試験機関が行う認定・検定に必要な試験手数料のほか、風俗営業の許可や遊技機の増設などの承認に係る手数料を変更するとしている。14日よりパブリックコメントを募集。施行期日は来年4月1日。詳細は警察庁HPで。
[詳しい記事は12/24号 週刊アミューズメントジャパンに掲載予定]
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=120120014&OBJCD=&GROUP=

2012年12月14日金曜日

■澤田グループ 保育園に「お散歩バス」寄贈 社員11名が歌や踊り披露

富山県内でホールを展開する澤田グループ(本社/富山県魚津市)は11月28日、魚津市青島保育園に最大8人まで乗れる「お散歩バス」(乳母車)を寄贈した。
当日は同グループの澤田修宏専務ら社員11人が同保育園を訪れ、金坂真智子園長に目録を手渡したほか、120人分のお菓子も寄贈した。また、虎やうさぎに扮してアンパンマンの歌や踊りも披露。園児らの笑顔がはじけた。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/17号に掲載〕

[写真=スマイルプレゼント活動は澤田専務(右から2番目)が先頭に立って行っている]

■京都府遊協など 福祉18団体に総額880万円寄贈

京都府遊技業協同組合と同組合が母体の京遊連社会福祉基金は11月30日、京都全日空ホテルで、2012年度の寄附・助成金の贈呈式および営業者・管理者等研修会を開催した。 寄附・助成金の贈呈式では、京都府遊協から社会福祉法人みずなぎ学園に対し175万円、同青年部から3団体に総額90万2600円を寄贈。 基金からは14団体に対して総額615万円を寄贈した。このほか12月から来年1月にかけて、4団体に対して総額356万円を寄贈する予定だという。
〔週刊アミューズメントジャパン12/17号に掲載〕

■日遊協 新卒合同説明会に出展 635人に業界の魅力をPR

日本遊技関連事業協会の人材育成委員会は9日、幕張メッセで開催されたリクルート主催の日本最大級合同就職説明会「リクナビSUPER開幕★LIVE2014」に、「パチンコ産業合同説明会」のブースを出展。学生635人が訪れた。
合同説明会への出店は一昨年に続く2回目で、ブースでは30分程度の講演を11回実施。パチンコ産業への就職促進だけでなく、若年層をユーザー化するきっかけ作りの狙いもある。人材育成委員会のメンバーがパチンコ業界の市場規模や他産業との比較だけでなく、パチンコの存在意義や業界の未来像についてもアピール。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/17号に掲載〕

[写真=用意した53席はほぼ毎回満席で立ち見が出るほど]

■ゲーム業界初 ニューヨーク近代美術館が「パックマン」「塊魂」を収蔵

バンダイナムコゲームスが開発・販売したビデオゲームコンテンツ「パックマン」と「塊魂」が、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に収蔵される。ビデオゲーム分野では初めて「パーマネントコレクション」に認定され、MoMA では2013 年春から1 年間の予定で展示する。収蔵されるのは、いずれもゲーム本体および企画書など開発時の資料。
バンダイナムコゲームスは、「両コンテンツに共通するシンプルで普遍的なゲームルール、当時のゲームトレンドに革新をもたらし、世代・国籍・時代を超えて愛される独創的なゲームデザインや世界観とキャラクターが収蔵につながったと考えている」とコメント。
「パックマン」は1980 年に発売されたアーケードビデオゲームで、アメリカでの人気は日本をはるかに上回り、キャラクターグッズは400 種類以上が販売され、放映されたテレビアニメの最高視聴率は56%を記録した。

[写真=パックマンゲーム画面]

■日経ビジネスONLINE掲載 『パチンコが救った心と命』

11日に配信された『日経ビジネスONLINE』に、東日本大震災の被災地においてパチンコが精神の負担を軽減する効果があったとする記事が掲載された。
『パチンコが救った心と命』と題されたこの記事は、作曲家・指揮者でありノンフィクションライターでもある伊東乾氏が執筆。遊技機が発する電子的な大音量の効果音によって「自分自身を包み込む仮想現実環境に引き込まれる」と体験談を披露。被災地の人々が遊技することで、身の回りの環境を、しばし忘れることができると分析。「(精神安定剤や抗鬱剤の投薬で軽減できる)症状の発生を少なくとも遅らせ、場合によっては軽減し、希死念慮(※1)の亢進(※2)にブレーキを掛ける一助に、パチンコ台の提供する仮想現実が働いている」と書いている。
掲載記事のアドレスは下記の通り。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20121207/240705/
※1…死にたいと思う気持ち
※2…気持ちや病勢などが高ぶり進むこと
〔週刊アミューズメントジャパン12/17号に掲載〕

[写真=日経ビジネスONLINEホームページ]

■アサヒディード 優れた活動を表彰 優勝は顧客との関係を深めたチーム


大阪府や兵庫県でホールを展開するアサヒディード(本社/大阪市中央区)は11月27日、大阪市内の大阪国際交流センターで、優れた活動を行ったチームを表彰する「チャレンジシップ・フォーラム」を開催した。
6回目を迎えた今回のテーマは『Do Your Best!! 今できること』。参加した11チームがこのテーマで活動に取り組み、予選を勝ち抜いた4チームがステージ上で活動内容を発表。発表チームを除く来場者約600名の投票の結果、『イル・サローネ茨木店』のチームが優勝した。 同チームは、「ロイヤリティの高い顧客創造」をテーマに、来店客の写真と情報をファイリングしたゲストブックを作成。全スタッフがコミュニケーションを取りやすい環境を整えたほか、暑中見舞いやバースデーカードを送り、顧客との関係を深めたことが評価された。
〔週刊アミューズメントジャパン12/17号に掲載〕

[写真=優勝した『イル・サローネ茨木店』のチーム]

2012年12月13日木曜日

■ダイナム 中間決算 増収増益 売上4672億円 国際財務報告基準で公表

ダイナムジャパンホールディングスは13年3月期の中間決算の概況を11月27日にホームページで公表した。それによると、貸玉収入は4672億6300万円で前年比5.1%増、景品出庫額が3852億300万円で遊技機収入は820億6000万円(同2.2%増)。営業利益は155億2100万円(同11.7%増)だった。なお、同社では香港証券取引所の上場規則に則り、国際財務報告基準(IFRS)に基づいて作成している。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/10号に掲載〕

■山佐 被災地で応援イベント

山佐は11月25日、福島県富岡町の多くの住民が暮らす福島県郡山市富田町の仮設住宅内敷地で応援イベントを開催した。
このイベントは、福島第一原発の爆発事故によって避難生活を続けている福島県富岡町の住民に「元気と希望、そして笑顔を贈る」ことを目的に立ち上げた応援プロジェクトの一環。
当日は、同社プロジェクトチームの16人が現地入り、富岡町において大正12年から続く伝統行事『えびす講市』のミニチュア版『ちぃっちゃなえびす講市2012』を開催。富岡町の遠藤町長は「山佐様には、私たち町民の苦しさを理解していただき、感謝している。今日この日を一つの節目として全員で富岡町に“帰る・変える・カエル”の気持ちを改めて強く持とう」と呼びかけた。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/10号に掲載〕

[写真=『えびす講市』恒例の投げ餅を行う吉国執行役員統括部長(ステージ左から2番目)]

■マース 御殿場市で少年野球教室 元プロ野球選手7人が熱烈指導

マースエンジニアリングが1日、社会貢献活動の一環として静岡県御殿場市で『マース野球教室IN静岡』を開催した。野球教室には御殿場市学童野球連盟に所属する7チームから160人の小学生が参加。講師を務めたのは宮本和知さん(元巨人)、齋藤明雄さん(元横浜)、久保文雄さん(元大洋)、佐野元国さん(元巨人)、初芝清さん(元ロッテ)、笘篠賢治さん(元ヤクルト)、吉村禎章さん(元巨人)のプロ野球OBの7人。〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/10号に掲載〕

[写真=キャッチボールの基礎を教える宮本さん]

■都遊協 RSNの支援拡充

東京都遊技業協同組合は11月28日、東京・市ヶ谷の遊技会館で11月度の定例理事会を開催。依存問題の相談機関であるリカバリーサポート・ネットワーク(RSN)が「認定NPO法人」の認定を受けるための支援について、都遊協では各組合長または副組合長が個人の賛助会員として申し込むことを決めた。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/10号に掲載〕

■J-NET 安心貯玉キャンペーン開催

J-NETは15日から来年1月14日まで、貯玉第三者管理「安心貯玉」の認知度向上を目的とした「安心貯玉キャンペーン」を実施する。
今回で10回目を迎えるキャンペーンは、18歳以上なら誰でも応募できるオープン懸賞方式。J-N
ETカタログ(商品カタログ)の中から厳選された、「新潟県魚沼産こしひかり10キログラム」や「タニタ体組成計」など人気賞品を600人分用意する。
応募の際にアンケートへ協力してもらうことで、安心貯玉に対する現状の認識確認や今度のサービス向上につなげる考えだ。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/10号に掲載〕

[写真=ホールに掲示する安心貯玉キャンペーンのポスター]

2012年12月6日木曜日

■マルハン:五輪公式招致パートナーに

マルハンが非営利財団法人東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会の2020東京招致オフィシャルパートナーになった。期間は2020年オリンピック・パラリンピックの開催都市が決定する13年9月7日まで。

■平和:男子ゴルフツアーで新規大会

平和が連結子会社でゴルフ場運営のPGMホールディングスと共同主催で、日本ゴルフツアー機構(JGTO)が主管する来季の国内男子ツアーで新規大会を開催する。名称は『HEIWA・PGM DREAM CUP』。2013年11月7日(木)から10日(木)まで、美浦ゴルフ倶楽部(茨城県)で行われる。

2012年12月5日水曜日

[REPORT]位置情報でサービスもエンタメも進化する

ユーザーと実店舗・サービスを結びつける位置情報
自分が関心を持っている商品を扱っているお店の近くに行くと、自動的にお得な情報が送られてくる──。そんなことが現実になる日は、そう遠くなさそうだ。SNSのfacebookやfoursquareで「チェックイン」機能に対応したサービスは日々進化している。友人に自分の居場所を伝える“コミュニケーションツール”として使われ始めたが、生活者は「今いる場所」や「置かれた状況」によって、これまでにない“その場に応じたサービス”を受けることが可能になる。文=根本知(フリーライター)

昨今のスマートフォンの急速な普及によって、生活者が位置情報を活用しやすくなったことや、SNS(ソーシャルネットワークサービス)上で位置情報を共有する行動が増え始めたことにより、小売業やサービス業などにも広がっていくと考えられる。
居場所やニーズに合わせて、最寄りの実店舗やサービスの情報や“その場限定”のクーポンを手に入れることができたり、初めての旅行先でもスマートフォンを通じて自分の好みに合ったサービスや価値を利用できるようになっていくだろう。例えば、コンビニエンスストアのローソンは2012年9月にfousquareの「ユニーク・クーポン・コード・キャンペーン」を米国外の企業として初めて実施。国内のローソン店舗にfoursquareでチェックインしたユーザー先着1万人に、「からあげクン」の半額券をプレゼントというキャンペーンを展開した。
野村総合研究所(NRI)は、2017年度までの『位置情報の活用による顧客・生活者向けサービスの進化と、そのインパクト』を予測した「ITロードマップ」(※1)の中で、位置情報の活用による企業の顧客・生活者に向けたサービスの高度化は以下の(1)(2)(3)ような段階を経て展開されると予想している。

【図】位置情報の活用による顧客・生活者向けサービスの進化のロードマップ

出所:野村総合研究所「位置情報の活用による顧客・生活者向けサービスの進化のロードマップ」2012年

(1)2012~2013年度:位置情報連動クーポンを中心とした実店舗への誘導サービスの始まり
先進的な小売業では、会員が持ち歩くスマートフォンに内蔵されたGPSセンサーを活用して、位置連動クーポンの配布サービスを開始し始めている。foursquareなど、利用者同士が位置を共有するSNSや、スマートフォン向けクーポンアプリケーションを介して、会員が入店する際に「チェックイン(訪問したことを宣言)」してもらい、その場でしか得られないクーポンを提供するサービスが始まる。
これまで、生活者の位置を把握する方法は、GPSや携帯電話基地局を用いた測位に限られていた。しかし、これらの測位方法では、誤差が数百メートル~数キロにわたることがあり、正確に位置を把握するには限界があった。そのため、サービス会員が店舗の前まで来たのか、店舗に入店したのか、特定の売り場を訪れたのかといった、具体的な実店舗への導線の過程や状況を把握することはできなかった。
最近では無線LANの電波や、超音波などを用いて、サービス会員のスマートフォンが特定の場所に「近づいたことを検知」する技術が登場している。また、既にGoogle Mapsなどでは、大都市圏の駅・大型商業施設などで屋内の地図が作成されている。これにより、サービス会員が店舗の近くに来たり、店舗の特定の陳列棚に「近づいたことを検知」し、来店クーポンや入店ポイントなどを提供するといったサービスが可能になりつつある。

(2)2014~2015年度:ジオフェンシング(チェックインの自動化)による位置情報活用の高度化
生活者が自ら位置情報を取得・発信し、近くの店舗の最新情報やクーポンを入手するためには、スマートフォンのアプリケーションを起動して、操作を行う必要がある。そのため、現状では、企業がサービス会員に届けたいクーポンやメッセージがあっても、最適なタイミングで気づいてもらえない、という制約がある。
このような制約を克服する次世代の位置情報サービスとして、サービス会員が事前に設定された特定のエリアに近づくと自動的に最新情報やクーポンを企業側からプッシュ配信する、「ジオフェンシング(チェックインの自動化)」というサービスが普及し始める。地図上に仮想のフェンスで囲んだエリアを設定し、会員のスマートフォンがそのエリアに入ったかどうかを確認することで、より生活者の置かれた状況に応じて、自動的に最適な情報やサービスを提供することが可能になる。
さらに、位置情報の活用はGPSの利用が困難な屋内へと広がっていく。2014年に本格的な運用が予定されている日本の準天頂衛星を用いた測位システムでは、屋内にGPS衛星と同じ位置特定用の電波を送信する送信機を設置するしくみ(IMES:Indoor Message Service)の実現が予定されており、GPSの利用が困難な地下やビル内でも、正確な位置を特定できるようになる。
IMESのような屋内ナビゲーションのための技術を用いて、屋外のみならず屋内でもサービス会員の位置を正確に把握し、建物内の店舗へのナビゲーションや、探している商品が置かれている陳列棚への誘導、関連する商品の推奨などが実現可能になる。ただしこのためには、屋内の地図データの作成や、商品の棚割データと屋内の地図データとの連携といった仕組みが必要となる。

(3)2016~2017年度:ロケーション・インテリジェンスの実現
位置情報を活用したO2Oサービス(※2)の実現と他の様々なサービスの普及を通じて、多くの生活者の位置データが蓄積されていくことにより、生活者の位置データを他のデータと組み合わせて分析・活用する「ロケーション・インテリジェンス」が新たな価値を生み出す段階に至る。
例えば、ある都市において、生活者の移動の軌跡を統計的に解析することで、時間帯ごとにどのようなエリアに人が集中するのかが可視化できるようになる。このデータと位置情報以外のデータ(天候・気温、その時間帯のイベント情報や、そのエリアに展開する店舗での売上データなど)とを組み合わせて分析することで、複雑な環境条件に合わせた予測も可能になる。企業にとって、これまでにない、データに基づいた商圏分析やサービス展開の計画が可能になったり、公共分野においては都市計画の高度化や、防災計画などに活用することが可能になる。
また、生活者にとっては、ロケーション・インテリジェンスによる分析結果と自分の日常の購買履歴やネットの閲覧・検索履歴、SNSへの投稿などと合わせて活用することで、これまでにない“その場に応じたおもてなし”を享受することが可能になる。
例えば、旅行で初めての場所を訪れた際に、興味の対象や日常の行動が自分と同じような人がよく行く観光地やレストランなどを案内されたり、関心を持ちそうな商品がある店舗の紹介を受ける、というコンシェルジュのようなサービスが実現される。


位置情報サービスを含む、様々な分野の情報技術に関するITロードマップに関しては、東洋経済新報社より12月に発売される単行本『ITロードマップ2013年版~情報通信技術は5年後こう変わる!~』に掲載される予定。
※1 ITロードマップ:NRIイノベーション開発部(旧技術調査部)が半期ごとに公表している、5年先までの情報技術の動向や予測をとりまとめたもの
※2 O2O:Online to Offlineの略。オンライン(インターネット)の情報がオフライン(実際の店舗等)の購買活動に影響を与えたり、オンラインからオフラインへと生活者の行動を促すマーケティング施策を伴うビジネスモデルやサービス

2012年12月3日月曜日

■ 10月末時点全日遊連加盟営業店舗 営業店舗数 1万1167軒

全日遊連の発表によると、10月末時点の全日遊連加盟の営業店舗数は1万1167軒で前月から32軒の減少となった。新規出店数は14軒、廃業店舗数は35軒、当月に発生した休業店舗は今年最多の23軒。
遊技機設置台数はパチンコが約1万2000台減少し、280万台を割り込んだ。パチスロは約200台の微増にとどまり、総台数は421万1709台と今年最少。
〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/3号に掲載〕

■ 全日遊連 青松理事長「機構検査への理解を」 立ち入り拒否ホールの発生受け

全日遊連は11月21日、全国理事会を開催。11月7日に秋田県内のホールが遊技産業健全化推進機構が行っている立入検査を拒否したことについて組合員に報告。立ち入りを拒否することによって起こるペナルティを再度説明するとともに、立入検査の趣旨についてあらためて理解を求めた。記者会見で青松英和理事長は「誓約書を提出したのに立ち入り拒否をするというのは、内容を読みもせずに判子を押したということ。立入検査の目的をしっかり理解してほしい」と述べた。

記者会見では違法な広告宣伝をホールが相互にチェックするシステムの、その後の経過について質問が上がった。西俊文事務局長は「ホールからの連絡を受けた都府県方面遊協が当該ホールに是正指導に行ったり、悪質なケースでは県警が立ち入ったりという事例もある。これまでのところ非常に機能していると言えるのではないか」と説明した。
このシステムは、各都府県方面遊協の組合員が違法な広告宣伝を発見した場合、所属する都府県方面遊協に報告し、組合が法令に違反していると判断した場合は、ホール営業者に是正を勧告、また各都道府県警察本部に対しても該当広告物を提出、報告するというもの。9月の全日遊連の理事会で決定していた。

〔詳しくは週刊アミューズメントジャパン12/3号に掲載〕

■アミューズメントジャパン15周年特別編集号

おかげさまで創刊から15年を迎えます。


注目の投稿

■回収対象3次リスト機、ホールに40万台

回収対象遊技機 3次リスト残40万台 年内回収へ、撤去着々と 「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」として日工組が公表した回収対象遊技機の撤去、回収状況を本紙が調べたところ、8月29日現在で1次、2次リストで公表された機種は、ほぼ回収が完了した模様だ。残る3次リストの...