昨年10月28日にオープンした、ニューヨーク州初のカジノ「Resorts World Casino New York City」(リゾートワールド カジノ ニューヨークシティ)は開業から12月末までの約2カ月間で約9000万ドルを売り上げる好調なスタートを切った。Andrew Cuomoニューヨーク州知事は年明けに、カジノ拡張を含む約3000億円規模のさらなる開発の意向を表明した。
「Resorts World Casino New York City」はニューヨーク市クイーンズ区にある名門競馬場「アケダクト レーストラック」の敷地内に作られたゲーミング機器限定のカジノ施設で、2,280台のスロット機器及び200台の電子型(無人)テーブルゲームでオープン。12月には別フロアもオープンしスロットマシン台数は約5000台、電子型テーブルは約500台となった。
競馬場「アケダクト」はこれまで何度も閉鎖の危機に直面し、ニューヨーク競馬協会(NYRA)にとって財源確保が大きな課題となっていた。
ニューヨーク州がカジノを導入した背景には、新たな税収源・雇用の創出手段としての期待もある。昨年末の地元メディア(HUFF POST)の報道によると、州の有権者の64%がカジノ導入に肯定的なAndrew Cuomo州知事に賛同しているという世論調査の結果がでているという。
But the casino's main innovation is that it is reachable by subway from the real Times Square.
メディアがこう表現するように、「Resorts World Casino New York City」の革新的な点は、ニューヨークの中心部タイムズスクエアからわずか16kmで、地下鉄でアクセスできる好立地にカジノができたという点にある(JFK国際空港からはわずか5kmであり駐車場には6400台を収容できる)。
カジノができることで精神が退廃してしまうことを懸念する声があったことも事実だが、新たな税収と雇用、そして街を離れることなくラスベガスのような娯楽体験ができるという実をとったわけだ。
同カジノの売上げのうち、44%が州立教育基金へ、31%がカジノ自体へ、25%がニューヨーク州競馬協会及び各カジノ関係業者へそれぞれ分配される。また、同カジノの正規職員の70%がクイーンズ区の出身者であり、地域にとってはすでに雇用面での経済効果も表れている。
Andrew Cuomoニューヨーク州知事は今年1月4日、同じ「アケダクト」でテーブルゲームを含めた本格的なカジノ施設の計画に賛成の意を表し、国内最大となるコンベンションセンターの建設案を発表した。計画は、カジノ施設の拡張のほか、35万平方メートルの見本市・会議場、3000室の大型ホテルなどを建設するというもので、ゲンティン社が少なくとも40億ドル(約3100億円)を投じる。
ニューヨークタイムズ紙の1月4日版が伝えたクオモ州知事のスピーチはこうだ。
“This will bring to New York the largest events, driving demand for hotel rooms and restaurant meals and creating tax revenues and jobs, jobs, jobs,” Mr. Cuomo said in his State of the State speech. “In addition to the new convention space, up to 3,000 hotel rooms will be developed. We will make New York the No. 1 convention site in the nation.”
新たな開発は、税収と雇用をもたらし、ニューヨークを米国一のコンベンション・サイトにするだろう──。ニューヨークはアケダクトの拡張に大きな期待を寄せている。
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